gulienの日常161。

  • 2021年10月15日
  • カテゴリー:ブログ

本日は「gulien の日常。」です。

最近ふとした時に思う事があるのですよ…………「なんか、自分つまんねえ大人だな!」。

いや、充実しているはずなんですよ。
コロナ禍でありながら有難い事に仕事も順調で一歳の我が子も相変わらず元気で、加えてバンドもあり仕事・親という二つの重要課題以外に個人的にギタリストとしても課題を与えてくれる場があり、幸福なのは間違いないのですが駆け出しの頃のような、有るだけでは無意味な情熱みたいなものを内側に感じない事に気付いてしまったのです。

それが原動力だった頃は今みたいに仕事がなかったので、チラシ作ったり配ったり研修マニュアル作成したり教室の小物探したり部材揃えて作ったり、暇しないように自分で仕事を作っていたのですが、それらは楽しくブログのネタにするには適していたのです。
しかし最近はレッスン・育児・バンドと自ら仕事を作らなくてもやらなきゃならない事に全方位取り囲まれていて、それらに対して「やるべき事をやるだけ!」と対応している日々は経験値や技術は上がるのですが創造性には欠けて疲弊してしまっていました。

このままでは良くないのは明らかなので出来ることから改善を試みようと、先日、学生さんに切り込んでみました。

『最近どう!?』

「え……最近はいい感じです」

『どの辺が!?』

「ワクチンの副反応も収まって、友達と飲みに行けて会話したので………いい感じです。」

『健康体で飲みに行く事が出来たと…………で、主にどの辺!?』

「えっ……主に?メンタルです!」

『メンタル!いいね!!その話もっと詳しく!!』

「詳しくですか?ちょっと前まで調子良くないな〜と思ってて、本読んだんですよ。」

『本?それはメンタルの調子を整えるHOWTO本みたいなヤツ?気分転換の為の小説?』

「メンタルの方です。アンデシュハンセンって言うスウェーデンの心理学者の本で…………。」

———————————キタキタキタキターーー!!心理学者!!
『何!?アンデシュハンセン!?それ、もっとちょうだい!!』

「いや、その人によると人間が幸福であるためには3つの重要な条件があるらしくて………」

————————————キテる〜〜〜〜!!心理学者が唱える幸福の為の三代条件!!!!
『いいねいいね〜〜〜!!で、その条件とは!?』

「睡眠・運動・人との会話だそうです。」

『シンプルかよ(爆笑)!!なんかもっとこう、心理学の専門用語が炸裂するのかと思ったら、メチャクチャ原始的なヤツだったよ!!アンデシュハンセン!!』

いや〜〜〜勉強させてもらいましたね。どんな時代になろうと現代の心理学者から見ても人間の本質は変わらないと。もともと人間には幸福になる力が備わっているから、スマホを置いてその原始の力を呼び覚ませ!って事なのでしょう(スマホの悪口も書いてあったそうなので)。好きですね〜〜〜そういうの!!ワイルドで行こう!!

彼はレッスンでは右手のオルタネイトピッキングと左手のフィンガリングをシンクロさせる基礎練習からCメジャースケールに応用したり、バッキング面でオープンコードで2・4拍を強拍にエイトビートのストロークを練習しているのですが、この日そろそろ次の課題曲に行っても良いのでは?という流れになり、そこでも驚かされたのは彼からの質問でした。

「おおお!!やったー。その場合、どうしたらいいですか?僕から5曲くらい候補を出してその中から先生に選んで頂くという形ですか?」

『いや、そうだけど……………いつも生徒さんに3曲選んでもらった候補の中からその時点で最も適した課題曲をこちらで判断して決めているけど何故そう思ったの?』

「え…………僕は素人なんで何が出来るかも、何が教育効果が高いかも分からないんで先生に選んでもらった方が良いんじゃ無いかな〜って」

————————————教育効果!?今度からそのワード使おう!!それにしてもその若さで学習の意味を理解していやがるのは何故だ!?普通はもっと思い込みが入るモンだろ。僕が同じ年頃の頃は『ROCK!』って言いたいだけだったぞ。ギター習うヤツはROCKじゃねー!気合い入ってりゃカッコいいんだよ!!とか思ってたし、今の彼と同じ歳の僕と出会ってたら絶対仲良くならなかっただろうな……………。

しかし、そんなイカれ野郎だった僕も今では彼より20歳年上のオジサンであり、そこに至るまでに多少の挫折を経験したギター講師な訳で、今の僕は寧ろそんな彼に好感と情熱をを持って向き合えるのです。

『素晴らしい学習能力だね。よく考えるタチだし現実と自分の事を理解しているようだ。しかし、自分は考える方だと思っているようだけどキミはそれを発信するタチではないようだぞ。さっきだってこんな面白い展開になるネタを持っていながらグイグイ質問攻めにされなきゃ自ら話そうとはしていなかっただろう。』

「……………………確かに…………。う〜ん何も言い返せない。」

 

謎の質問攻めにあった彼には申し訳ないけど非常に楽しく良い学びの時間でした。
与えられた仕事が多く、それが如何にやりがいのあるものだったとしても、その状況を楽しめるかどうかは最適解を考えているだけでは足りなくて、もしかしたら結果とは全く関係のないような事であってもその時間をより良い時間にする為の創意工夫が必要ということを学ばせてもらいました。

コレまでの経験から学んだ事自体は経験値として活かしながらも『もうひと掘り!』の精神で向き合っていきたいと思います!!!!