gulienの日常140(後編)。

  • 2019年12月15日
  • カテゴリー:ブログ

本日も「gulienの日常。」です。

前回、先月末のお休みに伺ったラ・ポルテさんでの結婚記念日のお祝いディナーの様子を綴りましたが、本日はその続編です。

先ずアイキャッチ画像のワイン〝ファーザーズ・アイズ〟について。
辛口白ワイン好きの方には是非飲んで頂きたい逸品です!樽熟成されたシャルドネはバニラの様な豊かな香りと、パイナップルやアプリコットを思わせる深い果実感があり、『一本◯万円のワインです。』と説明されても納得してしまいそうな質の高い洗練された味わいです。

さて、そんな素晴らしいワインと共に至福の時間は続きます。お料理の方も後半戦!!
フォアグラのポワレ。

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今回はやたら予想外の角度から攻め込まれていた感がありましたが、王道の武将・フォアグラがお出でになられました。いつもの様に赤身の重厚な暴れ牛に乗っておられるのかと思いきや、本日は何やら家庭で見慣れたモノに跨っておられる……………大根!?

シェフのお母様も料理を作られていて、すぐ近くのおでんとワインのダイニングバー(VINCOLOさん)のおふくろの味大根おでんをシェフアレンジにしたという母息子の合作料理!!
何で煮たらこんな美味になるんだ?と革新的な美味しさの大根。単体で食べても十分フレンチの一皿として成立する謎の大根のサッパリした甘みとフォアグラのコクが相まって、一緒に頂くと「優しさ」という名の旨みが口の中一杯に広がります。
斬新なはずなのに寧ろ何故これが一般的ではないのかが疑問なくらい、妙に落ち着く完璧なタッグでした。

関サバとキノコのパスタ。

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ついに蕎麦が出てきたかと思いました(笑)。
しかしこれが当たらずとも遠からずで、群馬県産のそば粉とセモリナ粉で作られたパスタとの事。これまたラ・ポルテさん自ら群馬のお店に行って見つけてこられたそうで、食に対する執念を感じました。
ソースは関さばの燻製とキノコのオイルソース(僕、この手の出汁の効いたオイル好きなんですよね)で、キノコとあさつきの優しい香りとスモーキーな関さばとケイパーの香りが蕎麦の風味のモチモチパスタに絡みついて、海なのか山なのか蕎麦なのかパスタなのか………新感覚の薫る麺料理!!

クエ(ずわい蟹と甘鯛のスープポワレ)。

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なんか翼出て来た!と思うくらい大きなカマの正体は高級魚クエ!!ずわい蟹と甘鯛の極上の魚介出汁のほのかに甘いスープと、お上品なエシャロットの酸味とエストラゴンの香りのベアルネーズソースが淡白なのに旨みたっぷりの脂の乗った白身に絡んで極上!!カマの部分の身はプルプルしていて特に最高。命を無駄無く全て有り難く頂くのが僕は好きですが、この様な至高の料理でそれを味わえて幸せです。

ロースト窒息鴨コンソメソース。

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窒息鴨という響きが穏やかではありませんが、シメる時に血抜きをせずに仮死状態にして屠鳥(エトフェというらしい)された鴨の事です。血抜きをしていないので体内の血が肉全体に周り、特有の鉄分を含んだ風味を閉じ込めて、より強いコクのある味です。普通の鴨よりも身が赤いのはそのせいだそうです。
全く獣臭さが無く、ローストビーフよりもジューシーでコクのある柔らかい肉は、ジビエ料理が苦手の方も唸る美味しさ。里芋のとろみとじゃがいもの甘みを併せ持つキクイモのフリット、パクチーの天ぷらと一緒にコンソメソースをつけながら少しずつ頂いていると「ワシャ、何処の貴族じゃい!!」とツッコミを入れなければ庶民の生活に戻れなくなる危険性をはらんだ幸せのメイン料理でした。

デザートは抹茶ジェラートのモンブラン!!

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ヤターーーー!!ここまで超一流のお料理を提供してくださるラ・ポルテさんのデザートは期待してしまします!!
今回はモンブラン。栗の優しい風味とさつまいもの様な上品な甘みのウネウネが抹茶ジェラートにONじゃい!!更にその下には赤ワインで煮た黒豆。あずきじゃないところが流石ですね。刺さっている焼き菓子もシナモン・カルダモン・クロームのスパイスが効いてフランス産の塩も入っているらしく無限に食べられる美味しさ。
計算された甘さの中に様々な香りや食感を味わえる洗練された大人デザート…………………なのに洗練されていない僕の感想はヤターーーー!!そんな僕の愚かさも優しく許してくれる様なデザートです(笑)。

 
いつもいつも僕の想像をはるかに超えた領域でお仕事をされているラ・ポルテさんに、今回もボコボコにされて来ました!!いや〜爽快!!満腹!!幸せです!!

この投稿を読んで下さった皆さん、一度はラ・ポルテさんの本気を食らってみて下さい!!面白いから!!あ、でも本気をお望みの場合はシェフのお任せコースじゃなきゃダメですよ!!