音楽について101。

  • 2018年07月9日
  • カテゴリー:ブログ

本日も「音楽について。」です。

前回の投稿で、続ける事の重要性の他に「質」について少しだけ触れましたが、上質な練習は疲れます。逆に漫然と手を動かすだけの練習は疲れませんが質が良いとは言えません。
本日はそんな事を綴りたいと思います。

小3からアコギを続けてきて、今年のGWにエレキを買ってもらい現在はエレキ野郎になった中2男子。
某・有名私立中学に通う彼はクレバーなので基礎練習の細かい注意点なんかも割りと興味を示し、その効果も計算に入れながら地道に取り組んでくれるのですが、本題のギターソロの練習になってしまうと余計なアドレナリンが分泌されまくってしまい、ボタンスイッチが入りっぱなしになってしまいます。

「ギターを弾くとは、フレットをボタンのスイッチのように押してその正確さや早さを競うゲームではないのだよ。アコギを弾いていた時と同じ様にリズムにノッて歌うように弾く。つまりイメージを体現する事が弾くという事なのだ。」と、エレキに転向して以来ずっと言い続けているのですが、若い彼には受け入れる事が難しいよう。

基礎練習の成果が多少は出てきて指はそこそこ動かせるのですが、そこで調子に乗ってしまい休符が取れずに拍を見失ってしまう為にフレーズが弾けずにいたので、「弾かないところにもリズムは存在するから拍を数えて。」とアドバイスしているのに、数えられません。完全に冷静さを失ったままひたすら回数をこなそうとします。

僕が代わりに数えてあげるとギリギリ弾けそうになるので、「分かったでしょ?テクニックじゃないんだよ。正確にイメージ出来ているかどうかが重要だよ。」と言っても一人でトライすると自分を抑える事が出来ずに同じ失敗を20回近く繰り返し時間終了。

「はい。コレで分かったでしょ。今日のレッスンをココで誰か他の人が見ていたら“なんであの人は10回以上同じ事言われているのに繰り返すのかな?”っ疑問に思うんじゃないかな?自分を抑えこんでイメージし続ける強さが足りない。要はメンタルだ!!」と檄を飛ばしました。すると、

『くそ〜〜〜。僕は中二病だから自分の中の下らない衝動を抑えきれずに奇行に走ってしまうのがやめられないんだ(泣)!!』と悔しがっていました(爆笑!!)。

———————————いや、何もそこまで自虐的にならなくても………………気持ちはよく分かるよ。むしろ14歳は中二病でイイんだ。僕は立場上、真実を伝えなければならないからね。許せ少年…………。

そんなやり取りを待合椅子で聞きながら笑っていた次の生徒さんでは逆のワードが飛び出しました。
今取り組んでいる曲のリズムは理解出来ていて、原曲よりも多少遅いテンポでならひけるのですが、原曲のテンポが如何せん速く、同じテンポでとなると更に詳しいリズムの理解が必要になってしまいました。

ここでソレについて詳しく書けば、誰も読まないような面倒くさい説明を聞いて下さり、それに基づいて練習した結果フィーリングが掴めたらしく『なんか分かってきました!不思議ですね。楽しくなってきた。これは分かったからあとは【肉体労働】ですね。』と言って納得されていました。

———————————(爆笑!!)肉体労働って……………確かに最後はフィジカルですけど。

メンタルとフィジカル…………………「ココロとカラダ、にんげんのぜんぶ」という某・有名企業のキャッチコピーが浮かんできました。
だからギターを弾くのは疲れるんですね。でもそれは生きている事を大切にしている時間だと僕は思います、