gulienの日常72。

  • 2017年11月5日
  • カテゴリー:ブログ

こんばんは。「gulien」の太田です。

本日は「音楽について」です。

グリエンの理念は「生活の中に音楽を・・・」ですが、これはギター・ウクレレを通して生徒さんのライフに価値ある時間をプラスするという意味です。
例えば、小さなお子さんの生徒さんであれば、楽器を練習したりグリエンに通う時間が彼らが成長する過程において、他にはない価値を持ってその手助けになる事を願っております。それを実践する為にはコミュニケーションが大切で、一人ひとりの性格や学校や自宅での様子を把握するように努めております。そんな格闘の中で嬉しい出来事がありましたので、その事について綴ることにします。

以前、本ブログでもエピソードをご紹介しました「はにわプロレス少年」(「音楽について㉜」参照)。
気付けば彼も小学6年生。しかも中学受験をするらしいので、そのストレスから逃げたいからなのか、今年度に入って全くコミュニケーションが成り立たなくなっておりました。受け入れ難い言葉や現実とは一切向き合わない、スマホを駆使してそれら一切から目を背け開き直る事に全力を傾けているように僕の目には映っておりました。

3ヶ月くらい前、あまりに酷かったのでレッスン時間終了後、1時間位かけて思いっきり叱りました(もしその様子を第三者の大人が見ていたら止めに入るくらい厳しく「辞めるなら辞めろ。その方が良いかもね。もし、続けるなら覚悟しておけ。」など、ココには書けないような、『何もそこまで言わなくても…………』と思われるような言葉で手加減なしの本気のお説教をしました)。

曲がりなりにも大人の僕を、子供相手なのに手加減できないくらいの状態にまで追い込んだ強者だけあって、その後も相変わらず通い続けていた彼。親御さんと面談したりして、どうしたものかと散々悩まされておりましたが、取り敢えず彼の話は全てスルー。「相手の気持ちを無視すれば自分も同じ様にされる」という因果応報を体験させる事に徹する事に。

あれから3ヶ月。彼にとって以前と比べて明らかに楽しませてもらえないグリエンでの時間が続いておりましたが、前回のレッスンで珍しく努力の片鱗を見せてくれました。

—————————————きっと、受験勉強も大詰めの時期に入り、塾の空気もピリピリしてきて、いよいよ逃れられない現実を肌で感じるようになり「受け入れる」事を学び始めたのだろうな。

「中々イイじゃないの。全くもって完璧とは程遠いけど先週と比べたら確実に出来るようになっているよ。でも、先生と一緒に弾かなかったら止まっちゃうんでしょ?どうせ。今度は一人で止まらずに弾けるように頑張れよ。」と、極力ドライに、努力は認めた上でチクリと刺しておきました。
「それと、受験勉強大変なんだな。頑張ってるのは伝わってくるよ。一生続くワケじゃないから頑張りな。楽して言い訳しても現実は変わらないし、自分が辛いだけだぞ。だから結果はどうでも良いから後悔しないように、終わった時に納得できるように頑張りな。はい。お菓子あげる。よく頑張りました。」と九州土産を渡したら、『あ………ありがとうございます………スイマセン。』と嬉しそうに恭しく受け取ってくれました。
帰る時も、今までのように挨拶もせずに下らないことをベラベラ喋ってフェードアウトせずに『ありがとうございました…………じゃ…………』と粛々とした雰囲気でした(笑)。

受験という現実がそうさせたのか、僕との格闘の積み重ねがそうさせたのかは分かりませんが、男らしさゼロで壊滅的にチャランポランだった彼も成長してくれているようです。その過渡期を見させてもらえて嬉しかったです。

本当は楽器を通してそのような成長をしてもらいたいのですが、どんな形であれ少年少女達の成長を見させてもらえるのは嬉しいものです。
これからもかけがえの無い彼らの青春時代を共に成長できるように頑張って行きたいと思います!!!!