音楽について53。

  • 2017年05月31日
  • カテゴリー:ブログ

こんばんは。ギター教室「gulien」の太田です。

本日も「音楽について」です。

当教室の定休日は29・30・31日ですので、只今、絶賛3連休中です!!……………………が、ブログは書きます。
さて、最近皆さんの音楽に対する純粋な向上心に勉強させられるエピソードがありましたので、本日はその事について綴りたいと思います。

70’sロックを愛する50代の男性生徒さん。
ギター歴で言えば恐らく僕より長いと思いますが、それ故、独学で身に付いてしまったクセが中々抜けずに、レッスンを受けて頂くようになって最初の1年くらいはリズムに対する概念の大改革が必要でした。その後も、ピッキングの仕方や左手のフィンガリングフォームを矯正しつつ、サンタナやDEEP PURPLE・高中正義といったレジェンドのリードプレイを頑張って取り組まれていました。

前述した基礎がある程度形になるまでの間は、独学で頑張っちゃってる感が拭えませんでしたが、最近では1年位前に取り組んでいたフレーズを原曲と同じくらいのテンポでそれっぽく弾けるようになられて、現在は16ビートのリードに挑戦中です。

以前記事にした事もありますが、リズムには最低でも、拍とテンポとグルーヴの3つの意味があると思いますが、その内のテンポは最初は気にしないとして、フレーズの譜割りはある程度理解されているようでした。……………が!16ビートのグルーヴが感じられない!
どうしても頭を8分音符に合わせて振ってしまう……………………。

「それじゃ、パンクロッカーですよ(笑)16ビートだから2・4拍を強拍にチキチキ・タカタカです!!」

『いや〜ヤッパリ、16ビートは難しい!!おやじにはキツイ!!なんたって僕はロックだから(笑)!!』

「70’sロックですもんね……………熱い8ビートの衝動が抑えきれないんですね(笑)!?」

やれやれ、なんだかオジサン二人で暑苦しいですが、2年前に比べたら断然柔らかくリズムを体現できています。基礎練習の中身も16を意識した内容にしているのですが、コツコツ取り組んで下さり、キッカケを掴むのにかかる時間を大幅に短縮されています。

—————————————おお……………最初は全部表拍で、1小節という概念も持ちあわせて居なかったのに、2・4拍で足を踏みながら弾いておられる…………………半年くらいかかると思っていたけどこれなら………………!?

おじさまが積み重ねたモノを捨てて、若輩者の僕などの言うことを聞いてアジャストする事は容易ではなかったはずです。
それでも、変貌されていくご様子を拝見していると、ギターへの純粋な向上心を感じずにはいられません。勉強になります!!!!

また、休みに入り、以前リペアに出した生徒さんのウクレレの再調整をお願いする為に、いつもお世話になっているクラフトマンの元へ訪れた際、調整が終わった後に『最近これが面白いんだよ。エレキヴァイオリン。』と、おもむろに弾き始めるではありませんか。「なんで、ちょっと弾けるんですか!?」と尋ねると、『練習してるもん。いつか太田君とセッションしたいと思ってるんだ。』ときました。

—————————————ムムム〜〜〜〜…………………。純粋な向上心だ。

ギター・ウクレレを教える事を生業とする僕が練習する時はいつも「コツはココだな。注意点はココだな。この感覚を掴む為には、アノ練習が効果的だな。」と、アレコレ考えてしまって、純粋な情熱とは別の思考で楽器と向き合うようになってしまっているようです。

大人になるってイヤですね(笑)。立場が立場なだけに楽しむ余裕が無くなっていたようです。
大切な事を気付かせて頂いた出来事でした!!!!